日食なつこ「蒐集行脚」2022/5/20@LINE CUBE SHIBUYA
今年も日食さんのツアー「蒐集行脚」行って参りました。
ミメーシス、大好きなアルバム。
LINE CUBE SHIBUYA、はじめまして。
木目調のホールで、とても高級感がする会場だった。
ちなみに私のお席はkomakiさん側。すごいドラムの技術を目にできるかな~と思って楽しみにしていた。
M1 99鬼夜行
1曲目、アルバムの曲で来ないでそうきたか!という良い裏切り。
赤と青で織りなされる照明、キメキメな日食さんの尖った歌声、komakiさんのガチめなドラム。おふたりの音圧で攻めてくる音楽。
初手から「蒐集行脚」の世界観にどっぷり浸からせてくれる演出たちでした。
M2 クロソイド曲線
イントロ、白の温かみある照明がどんどん音に乗せて一拍ずつパッパッと切り替わっていくのがかっこよすぎた、テンションあがった。
静かになる瞬間も日食さんだけに照明が当たるようになっててかっこいい。
明るい音楽だけど力強い歌声が響き渡っていたのが印象的。99鬼夜行とは雰囲気が違うけどミメーシスの世界観にさらに頭を沈められた感覚。
M3 シリアル
クロソイド曲線からの声の切り替えが神業級………個人的にはここで「ああ最高のライブだ………」と思いました。というか、確信しました。
イントロからずっとかっこいいんだこの曲は。komakiさんが日食さんの「うっううううー」のパートでコーラスマイクで口笛してたという発見。あと、「ガス欠を恐れ…」の部分の超重めバスドラが心臓に響く重さでとっても大好きだった……
音源ではアウトロがギター・ベース・ピアノ・ドラムだけれども、ギター・ベースがない2ピースのアウトロはまた音圧の感じ方が違うし、ピアノがなおのこと目立って、これはこれで素敵。
M4 サイクル
セトリ天才すぎませんか……
イントロ聴いて、シリアルからのつながり綺麗すぎて鳥肌が立ってしまった………またこの曲でもシリアルとは声の雰囲気を変えて来ていて、日食さんはなんて変幻自在なんだ……と感激した……
久しぶりに聞いたらつよつよな日食さんで大好き……
「働きに出よう 飯を食おう 家に帰ろう 妻を抱こう 眠りにつこう 働きに出よう もう早いところ死んでしまおう」でなんだかしんどくなっちゃったけどかっこよかったからよし。
最後の音伸ばしている間、日食さんだけに照明当たっている間にkomakiさん退出…その演出えぐいよ…
M5 meridian
日食さんソロコーナー。
ずっと生で聞きたかった曲でした。
10年間温めてきた理由が「難しい曲で、やっと自分でも弾きこなせるくらいに技術が追い付いたから」って言っていた日食さん。その難しさ、生で聞いたらよりわかる気がした。
最後の照明、斜め右上から全部差しているにように統一されているところから、曲終わりにかけて照明の本数減っていくという演出。
消えるのか さよならだ 光に呑まれた君よ
さよならだ 闇の私と
という歌詞にリンクさせているのかな、闇の私が消えていくのを象徴してるのかなあ、とか考えたりした。なんにしても、きれいだった。
M6 最下層で
号泣。
Aメロ・Bメロで青のあかりが天井にも床にも灯ってたのとても綺麗。「深い穴に落ちた」を象徴しているんだろうな…と思う。
街灯の灯りみたいなものが真ん中に現れ、そしてCメロ
底なしの闇も照らすような声で
僕ら呼び合えばいい ただそれだけの話
のところで下手からあたたかな明かりがさして街灯の灯りが灯った演出、底に差す一筋の光の象徴だろうか……。感動した。そしてこの歌詞で泣いた。
てかこの歌のサビ、めっちゃ高い音連続で出すのね……びっくりしました。ラスサビ、めっちゃアレンジ入っていて生の醍醐味を久しぶりに感じた…
この曲、アルバムでは最後に位置しているけどmeridian→最下層で、のセトリの組み方には大いに意味を感じた……「闇」と「穴」は絶対にリンクしていて、meridianは必ずしも光の中に生きている人ばかりじゃないと、闇に生きている人を肯定してくれる気がする。最下層で、は自分を正論で攻めつつも、それでも深い穴から無理に抜け出さなくてもいいんじゃないか、と自分を諭してくれている気がする。そういう人がいるっていうことをいつも日食さんは忘れないでいてくれて、寄り添ってくれる気がする。
最下層から無理に抜け出そうとしなくてもいいんだね……励まされた気がしたよ……だから泣いたのかもしれない。
<挨拶>
M7 泡沫の箱庭
PVながれてた!SEも流れてた!
ドリップのときみたいにエコーもディレイもかかってたしかっこいい。
M8 タイヨウモルフォ
めっちゃ久しぶり!というか生は初めてかも。最初曲名全然出てこなかったのはご愛嬌…
ホリゾント幕が下の方だけくしゃっとなっててかわいかったなあ。
M9 雨雲と太陽
ほんとにかわいい歌……。プロジェクター駆使演出が秀逸だった。
日食さんがピアノを弾いてる指を上から撮った画がそのままホリ幕に流れていて、「そんなところまで見せてくれるんですか!?いいんですか!?」という感情と「指先まできれい!!!ありがとうございます!!!」という感情でごちゃまぜになっていた。笑
この曲は純粋に良い曲で、Cメロ
そんなに泣くなよrainy lady 素敵な服が台無しさ
僕だけじゃこの星は枯れてしまう 君にいてほしいんだ
という歌詞、超ちゃんと聴いたら泣けてきた。「雨雲」と「太陽」というキャラクターに例えられているけど、「人はひとりでは生きられないんだよ」っていうメッセージが語られている気がする……いつも以上にこの歌詞が刺さって刺さって仕方なかった。
ラスサビ、雨の雫で濡れているガラス・太陽と日食さんのピアノ映像が共存してて贅沢なホリ幕演出……。
曲終わり、「魔法が起きたよ」のあと、日食さんの周りに虹がかかる演出で、虹色の照明が差している。雨雲と太陽が晴れて結ばれたからこその虹の演出。凝っているし素敵すぎる。虹色の光が7本差さっているのがとってもきれいだった…息を呑むようなきれいさ…
M10 vip?
「甘えたいときもあるよね」的なつなぎから始まるこの曲。
聞きたかった曲、2つめ。
これも裏SEに合わせて歌っていた。ちなみにテンポ一定で弾きつづけないとこの演出はできないんじゃないか、ということに今更ながら気づいてしまって、日食さんの凄さを改めて知る。
照明がピンク緑あたりのカラフルさ、裏SEのふわふわさで、この曲だけ全然雰囲気が違くてほわほわ~というあたたかな空気が流れていてよかった。空気がふわふわしてた。そしてなにより日食さんが柔らかかった気がする。
どうしようもない時は2人で一緒にダメになっていいんだもんね…ありがたい、心のお守り。
曲終わりにぽろっと言った日食さんの「おはよう」で死にました。かわいい。夢の中の話と語っていた日食さん、最後におはよう、は、ずるい。曲の世界観の構築の仕方がカンペキだ……
M11 必需品
「さまざまなものに擬態しているミメーシスの中で、いっとう素の自分に近いかもしれません」といってはじまったこの曲。
窓枠が四つ降りてきて、そのうちの幕が張られた一つに歌詞に合わせた映像が映る→必需品っぽいものが写っていく(これはMCでなんだか判明するよ)
写真には日食さんのお誕生日お祝いケーキもあった!
2番途中くらいでkomakiさんおそるおそるイン、すずと木の楽器をご担当。さりげなく振ってるのが可愛くて笑っちゃいそうになりました、ごめんなさい!笑
<MC>
日食なつこチームとしてももう必需品、東京に一緒に帰ってこられて嬉しい!!とkomakiさん紹介、会場今日イチの拍手。
日食さん「愛されてるねぇ」うれしそうで可愛いね。
ツアー一緒に回るのは▲Sing better▲以来2年ぶりとのこと。意外と長かったね…
その間、komakiさんはドラムから離れてみたり、日食さんは1人でできることを探してみたり、、、、それでまた再びクロスオーバーできたことがとても嬉しい!との日食さん談。さすがにヒューリックホールワンマン、白亜を思い出してしまう。
★唐突たるコーナースタート「必需品を具体的に想像できるように我々から例を示してみよう」
実際にここでkomakiさんが話したものが曲中の写真・日付に出てるものらしい。
・日食さん「アリコロリ」妙にリアル
ライブ前日、気合い入れて荷造りしなきゃいけなかったのにアリがやばかったらしい
komakiさん「買ってきちゃった?」
日食さん「これからの会場それで歌っちゃいそうになるからやめて」
会場爆笑
komakiさん「アリにとっては買ってきてほしくないものかもね」
日食さん「買ってこないで?」
komakiさん「アリにとっての必需品ってなんやろなあ」
日食さん「土?とりあえず私は以上!」
やっぱりなつこまは夫婦漫才。
・komakiさん「明日は仙台公演で、今日終わった後車に乗って移動するんですけど、今日のことしか考えてなくて、パンツと靴下を忘れてきたんすよ」
会場爆笑
komakiさん「あれ、ここで話しちゃったら明日の写真これになるってこと?!??」
会場拍手
日食さん「あら」
Komakiさん「明日からこの演出ストップで」
会場爆笑
日食さん「荷物少ないなあ、さすが旅慣れてるなあと思ったら全く慣れてないじゃん」
komakiさん「終演後ユニクロとかに買いにいかな、見つけたら声かけて」
日食さん「声かけないで派じゃないのね」
komakiさん「ユニクロの下着はいいよ、何回洗っても新品さながら」
なんの話?笑笑笑
なつこまは夫婦漫才(2回目)
果たしてkomakiさんはいろいろな意味で無事だったのだろうか……
M12 なだれ
窓枠は降りたまま。「なだれおちておいでよ」とのことで終盤スタート!
手拍子が後ろの方から起こって楽しかった、この曲は楽しい。komakiさんバージョン生で聞くの初めてだから嬉しかったし、やっぱりドラムの音圧はすごい、、!
日食さんの指クイッが拳クイッに変わってて、気合い入ってたのがかわいい……!
「東京さすがですねーー!」と日食さんに言われたよ!
M13 hunch_A
「まだまだ東京、のってくれる『予感』がする!」と言ってはじまった曲
畳みかけてくれるセットリストで終盤戦でどんどんテンションが上がってくる!
明るめ緑基調の照明たちがぐるぐる動き回る様子、この曲もなだれに続いてずっと手拍子が鳴り止まなくて楽しかった。
2番ド頭、「落雷に打たれたようなひらめきで~」の照明が本当に落雷みたいな照明、落雷が落ちたかのような音が入っていてすっごい印象的。演出が本当に凝っていていいよねえ。
この曲も日食さんがずっと楽しそうに弾いていたのが印象的。
M14 レーテンシー
ひさしぶりに聞いた気がした。
なだれ→hunch_Aでボルテージを上げておいてこの曲でボルテージマックスのまま突っ込ませるセトリ本当に最高。冷ため白基調の照明で冒頭始まったのがあんまりにもかっこよすぎて息を呑んだ。これも音圧、、、!!!!となって凄さを感じたよね。
ラストの方のkomakiさんのかき回しの仕方凄すぎて感動してた…いつも日食さんばっかり見ていたけど本当にkomakiさんのドラムの技術もすごいんだな!!!と感動しっぱなしだったツアーでもあったなあ。
M15 うつろぶね
やらんわけがなかった曲…こう集中させるのか……ボルテージ最高潮で最終盤に突っ込ませるセトリが好みすぎる(2回目)レーテンシーである意味冷たく突き放してからのこの曲、強い意図が込められている気がした。この曲を聞くと自分の人生に向き合わざるを得ない気がして、まだ真正面から向き合えていないのが本音。自分の深いところをぐさっと突き刺されたような感覚を覚えてしまうのよ…それだけ日食さんの放つメッセージ力が強いということだけれど……
映像PV。窓枠も無視して後ろのホリ幕に映像が映し出されていたの、逆にとても立体感が出ててすごい良かった。
M16 √-1
ラストはやっぱりこれ、やらんわけがなかった曲2曲目……
音源で聴く印象と、生で聞く時の印象がだいぶ変わる曲。音源だと割と明るく聞こえるけど、生だと力強さとかの方が強く感じるし、音源以上にマイナーよりに聞こえやすいのかな、と思った。あとkomakiさんのドラムの手数がすごいんだろう、音圧がすごいのも力強さを感じる要因かなと思う。しかしながらとにかく、日食さんの力強いお声が、グサグサ刺してくる、かっこよすぎる。あと落ちサビ「血色の悪い〜」とラスサビド頭の「血色の悪い〜」の音程差が広すぎて、音域ひろ〜〜い!と毎回新鮮に感動するし。
そして、ラスサビド頭の無音ソロの音の外さなさ、毎度のことながら「歌、うまい……!」となる。
なによりも、最後の光景が、、、、、すごくて、、、、、、、泣いた、、、、、、。
ラスサビで降ってきた紙吹雪。あの凄まじいパワーを放つアウトロの中で舞っている紙吹雪と、赤と青に完全に二分された照明、最後のパワーを振り絞るように音を奏でる2人の姿、木目調のホールの神々しさも相まって、この光景はまるで神殿の中にいるようだった。奇跡の光景。泣いちゃった。
私は赤照明側にいたので、紙吹雪、桜吹雪にしか見えなくて…これはMVの桜吹雪を再現してらっしゃるのだろうか……でも反対側は緑色の吹雪が待っているように見えて、赤と青に分けられた世界でピンクと緑が舞っていて、本当に息を呑むようにきれいだった。神々しかった。この奇跡の光景を見られたことが、すべてこのライブを物語っているような気すらしている。
そして演奏直後、日食さんの「ありがとう!さよなら!」で終わるこのミメーシスの世界、勢いで終わる感じがなお非常に良かった。一瞬で目を覚まさせてくれる感じ、本当に1時間15分程度、毎度夢を見させていただいているのではないかと思っています……好き……
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会場には嵐・二宮さんからのお花もあり…。さすがに感動しちゃった…(わたしの興奮具合はひとつ前のバックナンバーをご参照ください)
彼のカバーアルバムで日食さんの「廊下を走るな」がカバーされています。神的カバーだったよねえ…
お花までくれるのは神、カバーの御礼と共に感謝申し上げます……
日食さんの続いてのツアーも決まり。
まだまだ活躍される日食さんの姿をこれからも追い続けたいなあ の気持ちで、このブログを閉じることといたします。